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橋梁 / 川口衞
- 1994
- / 大分県別府市
イナコスの橋
- 建築設計
- 川口衞 永瀬克己(協力)
- 構造の特徴
- サスペンアーチ式 不完全トラス構造
- 受賞
- 1995年 土木学会田中賞
1996年 日本建築学会作品選奨
2005年 土木学会デザイン賞
別府市の西部に南立石公園という美しい公園がある。公園の北側を西から東に流れる境川をまたいでこの公園に入る,スパン約35mの歩道橋の設計依頼が別府市長からあった。設計打ち合わせの過程で,別府市がその友好都市である中国、煙台市から山東省産の良質の花崗岩(御影石)を輸入して、歩道の敷石などに使用していることを知り、この材料を用いて,自然石による橋をつくってみたいと思った。構造体である石をじかに踏んで歩くような,そんな橋をである。
そこで,山東省産の花崗岩を上弦材に,下弦材にはフラットバー,ラチス材には鋼管を用いた、レンズ形のプロフィールを持つハイブリッド構造を設計した。造形の明快性とディテールの簡潔を求めてラチスをひとつおきに間引いた、「不完全トラス」構造とした。花崗岩のブロックは橋軸方向に走る5本のストランドによりプレストレスを導入し、「一枚岩」をつくり出している。
そこで,山東省産の花崗岩を上弦材に,下弦材にはフラットバー,ラチス材には鋼管を用いた、レンズ形のプロフィールを持つハイブリッド構造を設計した。造形の明快性とディテールの簡潔を求めてラチスをひとつおきに間引いた、「不完全トラス」構造とした。花崗岩のブロックは橋軸方向に走る5本のストランドによりプレストレスを導入し、「一枚岩」をつくり出している。